人気ブログランキング | 話題のタグを見る

メンバーの日記

Thank You Dustin.:教授ブログ

いま、雪に埋もれ、だれもいないフェンウェイ・パーク(ボストン・レッドソックスの球場)の電光掲示板には、「Thank You Dustin」の文字が映し出されている。

ダスティン・ペドロイア(37)が引退した。契約をあと一年の残しての、惜しまれる引退となった。公表している身長は175㎝だが、本当はおそらく165cmほど。小柄ながら、シャープな二塁守備と、パワーある打撃で、ボストン・ファンの心をわしづかみにした。とにかく野球が大好きで、球場そばのマンションに住み、チームメートのだれよりも早く練習を開始した。恵まれない体格を補強してあまりある練習量だった。

2004年のドラフトで指名され、2006年にメジャー・デヴュー。レッドソックスは2006年のレギュラー・シーズンを早々にあきらめ、終盤は若手有望株を積極的に使った。ペドロイアもその時に起用され、素晴らしくシャープな遊撃手としての守備を見せた。一方で打撃は全くふるわなかった。ボストン・ファンは、数年後にはよい内野手に成長してくれるだろうと期待したものだ。

2007年のレッドソックスの課題は、二塁手の補強だった。有名選手の名前があがり、レッドソックスとの契約は確実と、ニュースでは騒がれていた。しかし開幕してみると、その有名選手との契約はなく、監督のフランコーナは遊撃手のペドロイアを二塁で起用し、ファンを唖然とさせた。守備はよいが打てない、のは前年の秋に明白だった。案の定、4月が終わっても、5月が終わっても、ペドロイアの打率は自身の身長よりもはるかに低くかった。それでも起用し続ける監督に、批判が集中した。

その2007年が終わってみると、チームはワールド・シリーズで優勝し、ペドロイアはアメリカンリーグの新人王を獲得した。夏が近づくにつれ、打撃に火がついたのだ。続く2008年には、ペドロイアがMVPを獲得。ファンは、貴重なレギュラー内野手をボストンが手に入れたことを理解した。

2007年のシーズンが終了したとき、1年間を総括して、フランコーナ監督が記者たちの質問を受けていた。ある記者が「開幕して最初の2か月、ペドロイアはまだレギュラーには早すぎると、誰もが思っていた。あなたを除いては。ペドロイアがダイアモンドの原石だと、あの時点で見抜くのは、とっても困難だったと思うが、なぜあなたにはそれができたのか?」と質問した。

フランコーナ監督は答えた。「ああ、彼の場合は簡単だったよ。だって、あんなに練習するやつを、俺はみたことがない」。

大きなスライドで、小柄な身体を投球の下に潜り込ませて放つアッパー・スイングが、チームのために多くの点数を稼ぎ出してくれた。

Thank you so much, Dustin。
Thank You Dustin.:教授ブログ_b0136535_16120813.jpg

by Fujii-group | 2021-02-09 20:11 | メンバーの日記 | Comments(0)

分子生物学、運動生化学、生理学研究、の日々


by Fujii-group
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30