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ラボミーティングの内容

ジャーナルクラブ

先週のジャーナルクラブの当番は助教でした。うちのラボでは助教もデータ発表しますし、ジャーナルクラブで論文の紹介もします。

TRPC channel activation by extracellular thioredoxin
Nature 2008 451,7174,69-72
Shang-Zhong Xu, Piruthivi Sukumar, Fanning Zeng, Jing Li, Amit Jairaman, Anne English,Jacqueline Naylor, Coziana Ciurtin, Yasser Majeed, Carol J. Milligan, Yahya M. Bahnasi, Eman Al-Shawaf,Karen E. Porter, Lin-Hua Jiang, Paul Emery, Asipu Sivaprasadarao & David J. Beech

 本論文ではチオレドキシンが、イオンチャネルであるTRPC5に作用し、TRPC5内のジスルフィド結合を還元することで、イオンの流入を調節させていることを明らかにした。これまでTRPC5のチャネルを調節する因子として金属イオンであるランタノイド(La3+, Gd3+)などが知られていたが、内因性のリガンドはわかっていなかった。筆者らはランタノイドの作用部位付近に存在するCys-Cysのジスルフィド結合部位に注目し、DTTなどの還元剤やチオレドキシンによりこのサイトが還元され、イオンの流入を調節していることをパッチクランプ法などを用いて証明した。
 さらに、関節炎やリウマチなどでチオレドキシンが増加していることや、関節液を分泌するFLS細胞でTRPC5/1の発現が多く観察されることから、疾病とTRPC5の関係についても調べた。その結果、TRPC5の阻害は蛋白分解酵素であるMMPの分泌を促進させること、チオレドキシンの添加によりFLS細胞からのMMPの分泌が抑制されることから、チオレドキシンがTRPC5のイオンの流入を調節することによりMMPの分泌を制御していることを明らかにした。筆者らは、これらチオレドキシンを介したMMP分泌調節系の不具合と、関節炎やリウマチなどの疾病が関連するのではないかと指摘している。
by fujii-group | 2010-11-11 22:07 | ラボミーティングの内容 | Comments(0)

分子生物学、運動生化学、生理学研究、の日々


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