筋トレはメタボの予防となるのか?

今週のラボミーティングはM2のM山君の担当でした。
これまで、メタボ予防には持久運動に注目したデータが多かったのですが、速筋繊維を鍛える筋トレでも効果があるかもしれない・・・という意味をもつような内容でした(実際はマウスを使った実験ですので、筋トレさせて痩せたわけではありません)。

以下が彼がまとめた内容です。
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Cell Metab 7, 159-172, Feb. (2008)
Fast/Glycolytic Muscle Fiber Growth Reduces Fat Mass and Improves Metabolic Parameters in Obese Mice
Yasuhiro Izumiya, Teresa Hopkins, Carl Morris, Kaori Sato, Ling Zeng, Jason Viereck, James A. Hamilton, Noriyuki Ouchi, Nathan K. LeBrasseur and Kenneth Walsh

肥満やそれにより引き起こされるメタボリックシンドロームに運動が効果的であることは周知である。この運動が持つ効果について、endurance trainingに関しては多くの研究が行われているが、resistance trainingについてはほとんどわかっていない。この論文では、resistance trainingの効果の1つである筋肥大に焦点をあて、肥満に対してどのような影響をもたらすか研究している。

他の論文でAkt1が筋の成長をもたらすなどの報告があり、2種類のトランスジェニックマウスの交配により、骨格筋の活性型Akt1を発現を任意で調節できるマウスを作製している。このマウスでは後肢の筋肉、特に腓腹筋の肥大が見られた。これはType IIb線維の肥大によるものであった。

このトランスジェニックマウスに高脂肪/高ショ糖食を摂食させたところ、活性型Akt1を発現させた場合に脂肪の蓄積が起こらず、インスリン抵抗性も改善した。またインスリンやレプチンと行った血中成分の量も普通食を摂食したマウスと同等のレベルにまで回復した。このとき、腓腹筋では糖代謝に関わる遺伝子の発現が上昇したが、脂質代謝や酸化的リン酸化に関わる遺伝子の発現は減少した。一方、肝臓においては脂質代謝の遺伝子の発現が上昇している事がマイクロアレイにより判明した。
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Commented by muscle at 2010-05-25 23:52 x
管理人さんのコメントはともかく、扱った論文のPDFまたはタイトル他をコンスタントにのせて頂けるとありがたいです。
by fujii-group | 2010-05-20 19:47 | ラボミーティングの内容 | Comments(1)

分子生物学、運動生化学、生理学研究、の日々


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