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藤井先生の半世紀を生きたお祝い

ブログの更新が遅くなってしまいました。A木です。
皆様、藤井先生の土下座ブログをご覧になって頂けたでしょうか。あのブログに載っていなかった詳細を今からお伝えしようと思います。

※本ブログは長いですのでご注意を。

時は8月の終わり頃、藤井先生のいないラボミーティングで起きました。
眞鍋先生からの一言「今年で藤井先生が50歳になるから、サプライズパーティーを開きたいと思ってて…、だから今年の9月の誕生日会は藤井先生には大したことのないプレゼントをあげよう!古市さんにはちゃんとしたやつをあげるとして!(古市先生の目の前で)」
私達(現M1、B4)は眞鍋先生の昇進パーティーサプライズを知らない世代…。言葉にできないプレッシャーが押し寄せました。

まず会議は、どうやって藤井先生を会場に連れ出すか、という議論からスタートしました。そこで決まったのが、共同研究先の出口先生、松井先生に「藤井先生を都内に連れ出すメールを送ってもらう」ことでした。日程は確実に藤井先生が予定を入れているであろう、「大学院入試説明会」がある11月19日。この日の夜なら、きっと都内まで出てきてくれる…!

出口先生からのメールは、「松井先生が都内付近の大学で新しいポストを見つけた。その大学の先生と都内で食事をしてほしい。しかし、松井先生は当日はどうしても行きたいアイドルのライブがあるから行けない。これからの共同研究の発展のために、松井先生との研究をし続けるために、ここは一役買ってほしい。」といった内容でした。
(※これは架空の設定であり、松井先生はこれからも大阪大学にいますし、アイドルのファンではありません。)
あまりにリアルな設定に学生一同引いてしまいましたが、さすが大阪にいらっしゃるだけあり、この状況を存分に楽しみながらも、こちらを楽しませてくれていることはとても伝わりました。ありがとうございます。

さて、11月19日の夜、藤井先生は来て頂けるとのことで日時は決まりました。高橋さんを中心に準備したプレゼントや会場の用意もばっちり!

予約は18時45分からということになり、OBと現役は18時半には東口と東南口の間あたりにあるお店(ライオン館)の下に集まりました。先生方の待ち合わせは新宿駅東口だったため、藤井先生が早めに新宿に到着することを見越して、東口からは来ないようにお達しが来ました。

お店は新宿ライオン館5階、エレベーターホールに立っているボーイさんに「出口の名前で入ってくる人は19時15分まで絶対に入れないようにしてください。」と頼んでおき、実際にその通りにしてくれました。(実際に藤井先生たちは引き止められたらしく、19時15分に予約で19時過ぎに入れないなんて!と藤井先生は怒っていた模様です)
(ちなみに、藤井先生は新宿駅に19時に集合予定なのに、案の定早くついていたようで、眞鍋先生と古市さんを待つ間はポケモンGOをしていたそうです。そして19時に集合した3人は新宿ライオン館へ向かう…。)

その間、私達はサプライズ会場で待機…ウェイトレス役を買って出た川端さんは着替えの準備も完了しています。(川端さんはこの日のために黒いズボンと白いシャツ、伊達メガネで新宿に来たようです。)

藤井先生達3人が到着し、エレベーターに乗ると古市さんからの連絡がすぐさま入り、会場が緊張感に包まれます。会場をサポートしてくれていた店員さんからも「エレベーターに乗りました!」との連絡が入りました。店員に扮した川端さんはエレベーターの前まで移動し、会場で待っていた私たちは黙って扉が開けられるのを待っていました。

ついに、扉の向こう側に藤井先生方が店員さん(川端)に連れられて、到着したようです。扉が開き、目が点になった藤井先生に皆からの一言
「ハッピーサプライズ!50歳おめでとうございます!」
藤井先生はやられたー!といった表情でひたすら「悔しい!」と何度も言っていました。
この後はプレゼントを渡したり、久しぶりに会ったOBの方々と交流したりすることで、藤井先生も私達も楽しめた会となりました。ご協力頂いたOBの方々、大変ありがとうございました。
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本ブログは後半へ続きますが、最後に眞鍋先生の一言で終わります。
藤井先生が悔しい!と嘆いている場面にて…
「悔しいですか?!(私にしたことと)同じことをしただけですよ!!!」


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by Fujii-group | 2016-12-21 19:11 | メンバーの日記 | Comments(0)

JCまとめ(M田)

Mitochondrial Dynamics Is a Distinguishing Feature of Skeletal Muscle Fiber Types and Regulates Organellar Compartmentalization
著者:Prashant Mishra, Grigor Varuzhanyan, Anh H. Pham, David C. Chan
2015, Cell Metabolism 22, 1033–1044

要約:
今回の論文は筋線維タイプ、運動およびエネルギー基質の違いによって骨格筋内のミトコンドリアの形態がどんな変化を引き起こすか追った論文です。ミトコンドリアにおいておこるエネルギー生産反応である酸化的リン酸化経路(OXPHOS)をより使う筋線維や状況にあるほどミトコンドリアの融合がおきるというものです。また、この融合に関してMitofusin 1 (Mfn1), Mitofusin 2 (Mfn2)のどちらかが必要であることが示されています。
加えて、一つの細胞内(筋線維内)に複数の核を保持している骨格筋細胞において、一つの核がどの範囲までのミトコンドリアを制御しているのかについて、サテライト細胞を用いて示されています。結果、細胞質中に存在するタンパク質は筋線維全体にわたって拡散し、ミトコンドリアに向かうタンパク質は、発現された核の近傍において筋線維内にパッチ状にとどまることが示されました。また、この支配領域に関してもミトコンドリアの融合に関連するMfn1, Mfn2および分裂に関連するMitochondrial Fission Factor (Mff)が関連していることが示されました。

結果:
全体を通して、ミトコンドリアの形態観察はミトコンドリアへ移行する蛍光タンパク質(Mito-Dendra2)を持った遺伝子組み換えマウスを用いています。
Fig.1,2では筋線維タイプ別にミトコンドリアの形態が異なることが示されています。エネルギー産生過程においてOXPHOSによる反応に依存しているとされるType IおよびType IIAではミトコンドリアの融合が数多く観察され、このタイプに分類される筋線維は筋線維上のどこかで必ず融合した伸長型のミトコンドリアを持っていることが分かりました。一方、OXPHOSに依存しない筋線維タイプであるTypeIIxおよびType IIBでは観察した筋線維内のうち90%は伸長型のミトコンドリアを持っておらず、断片型のミトコンドリアのみ筋線維内に保持していました。Fig.3ではこの融合がどんな分子の関与によって生じているのか調べました。著者らは先行研究における知見からミトコンドリアの融合に関連するタンパク質であるMfn1, Mfn2に注目しました。野生型マウス、Mfn1のみノックアウトマウス、Mfn2のみノックアウトマウスおよびMfn1とMfn2のダブルノックアウトマウス(WKOマウス)を用いて、ミトコンドリアの形態観察を行ったところ、WKOマウスのみにて伸長型のミトコンドリアがなくなることが確認されました。この結果から伸長型のミトコンドリア生成にはMfn1もしくはMfn2の少なくとも一つが必要であることが明らかとなりました。
Fig.4では運動とエネルギー基質によるミトコンドリアの形態への影響を観察しています。運動による影響については蛍光タンパク質によって筋線維タイプ別に色分けができるマウスを用いて、4週間自主的運動をさせました。その結果、運動群ではType IIxもしくはType IIBからType IIAへのタイプ移行が足底筋において生じました。蛍光タンパク質による色分けによりType IIAである筋線維においては、必ず伸長型のミトコンドリアが含まれていることが明らかとなりました。続いて、エネルギー基質による影響を観察しました。長趾伸筋を取り出し培養皿において、OXPHOSを使用しなくてはエネルギーが生成できない基質(アセト酢酸)にて一晩培養を行ったところ、Type IIxとType IIBにおいても断片型が消失し、伸長型のミトコンドリアが観察されました。
Fig.5では多核細胞である筋線維において、筋線維内にある一つの核がどのくらいの範囲を制御しているのかについて調べました。タモキシフェン誘導により骨格筋の組織幹細胞であるサテライト細胞特異的にMito-Dendra2を発現するマウスをタモキシフェン誘導なしに使用しました。これは、一定の確率でタモキシフェン誘導なしでもシステムが作動してしまうというシステムの「漏れ」を逆手に利用した方法です。これにより、漏れのおきたサテライト細胞由来の核が筋線維に供給されることで、多核細胞である筋線維において一つ一つの核がどの領域までのミトコンドリアを制御しているのか蛍光観察によって調べることが可能となります。また今回は、Mito-Dendra2と同時に細胞質に向かうタンパク質として黄色い蛍光タンパク質(YFP)をこのシステムに組み込み、筋線維内における蛍光を観察しました。その結果、細胞質中のタンパク質(YFP)は筋線維全体に拡散していることが確認された一方、ミトコンドリアに向かうタンパク質(Mito-Dendra2)は、核の近傍にのみ局在し、特定の領域があることが示されました。さらに、このミトコンドリアの制御領域はType IIAにおいてType IIxやType IIBに比べて大きいことが明らかとなりました(Type Iは今回見ていなかった)。Fig.6ではFig.5で観察された制御領域の大きさがどんな分子によってコントロールされているのかについて追った実験です。ここでは、野生型マウスに加え、Fig.3で登場したMfn1, Mfn2のWKOマウスとミトコンドリアの分裂に関連のあるタンパク質であるMffに突然変異の入ったマウス(Mff-マウス)をそれぞれ用いて、Fig.5のシステムを組み込み、再度筋線維内のミトコンドリアの制御領域の大きさについて観察を行いました。結果、WKOマウスではミトコンドリア制御領域が小さくなり、反対にMff-マウスでは領域が大きくなりました。
以上のことから、OXPHOSをたくさん使う筋線維や代謝環境においては、筋線維内のミトコンドリアの伸長がおこり、その伸長制御にはMfn1かMfn2の少なくとも一方が関与していることが分かりました。加えて、筋線維内のミトコンドリアは近傍の核によって制御されており、こちらもOXPHOSをたくさん使う筋線維ほど一つの核が制御する領域が大きいことが分かりました。制御領域の大きさを決める因子としては、拡大方向にMfn1もしくはMfn2が関与しており、縮小へはMffが関与していることが分かりました。
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感想:
筋線維タイプ、運動、エネルギー基質について相関はみられたものの因果関係についての実験や言及については深追いされていませんでした。ミトコンドリアの制御領域がなぜ細胞質とは異なり制約されているのかについても更なる実験が必要と思われます。ですが、主に収縮様式に関連する指標によって分類される筋線維タイプを代謝に関連のあるミトコンドリアとの関連性で追っていったところはとても面白いものでした。また、単一核の制御領域についても、そもそも多核細胞がどうやって細胞内のイベントを制御しているのか考える際にとても有意義な情報が示されたと感じました。


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by Fujii-group | 2016-12-20 21:13 | ラボミーティングの内容 | Comments(0)

第168回日本体力医学会関東地方会 :M田 ブログ 

家系ラーメンが風邪の引き初めにはいいと聞き、薬に頼ることなくラーメンを食することで何とか防衛線を張っているM田です。

12月3日、首都大学東京荒川キャンパスにて第168回日本体力医学会関東地方会が行われました(この日のお昼も家系ラーメンでした)。「運動は内臓疾患の予防・改善に有効か?」という大きなテーマのもと基礎研究から臨床の知見に至るまで幅広い分野にまたがった講演を傾聴することができました。
今回の地方公演会には演者として私たちの研究室から、眞鍋先生と青木さんが参加しました。眞鍋先生は市民公開講座・特別講演の演者として招待され、運動がなぜ糖尿病を予防・改善するのかという内容でご講演なされました。GoogleやSiriに聞いても決して答えてくれない「運動がなぜ健康によいのか」という率直な疑問を一般の人向けの話から最近の知見に至るまで分かりやすくユーモラスに話されていました。聴衆の目線に立った発表というものがどういったものなのかを肌で感じることができる機会でした。青木さんは一般口頭発表に発表者として参加しました。ショウジョウバエを用いたマイオカインの生理的重要度評価について発表し、見事に「最優秀演題賞」を受賞しました(おめでとうございます!!)。発表後も各方面の先生方から質問を受けている様子があり、発表会の中でも注目されていたことがうかがえました。
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なぜ運動をすると健康になるのか、現在その理由がだんだんとわかってきました。ラーメンだけでなく運動もして風邪にまけないよう頑張っていきたいと思います。


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by Fujii-group | 2016-12-19 09:32 | メンバーの日記 | Comments(0)

卒業生のA木さんと「三陸のものマルシェ」

本研究室の卒業生で現在、釜石市で働いているA木さんが、「上野駅中央改札前で、12月15日(木)~17(土)で開催されている「三陸のものマルシェ」の対応要員としてやって来る!」との情報を得て、昨日の夜、ラボの皆で「三陸のおいしいもの」のお買い物に出かけました。
本物の大漁旗から作られた非売品のエプロンを着て、三陸の美味しいものを販売しているA木さんを発見!
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我々も、A木さんおすすめの「美味しいもの」をたくさん買い込んで、帰路につきました。

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by Fujii-group | 2016-12-16 12:46 | 研究以外の日々 | Comments(0)

古市JC

Nat Med. 2016 Aug;22(8):897-905.
Loss of fibronectin from the aged stem cell niche affects the regenerative capacity of skeletal muscle in mice.
Lukjanenko L, Jung MJ, Hegde N, Perruisseau-Carrier C, Migliavacca E, Rozo M, Karaz S, Jacot G, Schmidt M, Li L, Metairon S, Raymond F, Lee U, Sizzano F, Wilson DH, Dumont NA, Palini A, Fässler R, Steiner P, Descombes P, Rudnicki MA, Fan CM, von Maltzahn J, Feige JN, Bentzinger CF.

 今回紹介する論文はサテライト細胞のニッチに関する内容です。骨格筋再生のキープレイヤーであるサテライト細胞は加齢や疾患によって、その増殖・分化・自己複製能が衰えます。その要因の一つに細胞外マトリクスの変化が挙げられます。
 著者たちは若齢と高齢のマウスの骨格筋を薬剤で損傷させ、再生する過程でそれらを採取、プロテオームに供し、タンパク発現の変化を網羅的に解析しました。加齢によって細胞外基質の遺伝子群の発現が大きく変動していることが明らかとなり、その中でも再生時に一過的に発現が亢進するフィブロネクチンは、高齢マウスではその発現上昇が弱いことが分かりました。フィブロネクチンはサテライト細胞自身からも発現していますが、量的に免疫細胞や造血細胞などのLineage-positive cell由来のものが圧倒的に多いようでした。
 著者たちは筋再生時に一過的に増加してサテライト細胞のニッチを作るフィブロネクチンが、筋の再生能力に重要であると考えました。実際にサテライト細胞をフィブロネクチンで培養すると生存率が高まりました。阻害剤やノックアウトマウスを用いた実験から、フィブロネクチンは細胞接着分子であるインテグリンを介して、接着斑キナーゼFAKを活性化することが分かりました。In vitro、In vivoにおいて加齢したマウスの骨格筋にフィブロネクチンをレスキューすると、FAKの活性化によって筋の再生能力が回復することが示されました。
 フィブロネクチンはサテライト細胞の老化に関わると想像され、サルコペニアの重要な治療ターゲットとなり得ると著者たちは考えています。
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by Fujii-group | 2016-12-13 18:32 | ラボミーティングの内容 | Comments(0)

分子生物学、運動生化学、生理学研究、の日々


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