サイエンスリテラシー

最近、サイエンスリテラシーという言葉をよく耳にすることはないですか?
日本人はサイエンスリテラシーが低いとか、いろいろと言われております。

リテラシーとは「教養がある」との意味ですので、「サイエンスに関する教養がない」
と言われているのでしょうか?おそらく、ペーパーテストをすればそれほど問題はない成績なのでしょう。ただ、それがあまりにも現実とかけ離れていて、日常生活に活かされていないのではないでしょうか?

あるテレビ番組で「納豆がいい」とか「バナナがダイエットに効く」と聞いただけで、店頭からそれらの品が消えてしまうような現象、これがサイエンスリテラシーがないと言われている所以なのです。テレビで報道された内容を「なぜその効果があるか?」と自分で噛み砕いて考えないからだと思うのです。

もしかすると、朝ごはんをたくさん食べていた人がバナナと少しの野菜を中心に食べるようになり全体的な量を減らしたことによる効果かもしれない、またダイエットを意識することによる日常生活の変化かもしれないと、考えてみると、バナナのせいだとも言えません。みなが、「バナナを食べれば痩せることができる」と、意味を間違えて取ってしまうのは悲しいことです。もちろん、マスコミの報道の仕方にも問題があるとは思いますが、この情報過多の中で、消費者が正しい知識を身につけていく必要もあるのではないでしょうか?

最近食品の問題も多く取り上げられます。もちろん、多大な被害有するのもありますが、マスコミが話題の波にのって過大に報道している部分もあるのです。企業も消費者を恐れて、すべてを回収します。何か食品の問題が取り上げられると、その日から新聞の下段は食品会社やスーパーのお詫びの広告で埋め尽くされています。回収された食品はきっと処分です。世界で飢餓や環境問題が取り立たされる一方で、日本国内の矛盾する行動、消費者がもう少し正しい知識をつける時が来ていると感じる日々です。
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by fujii-group | 2008-10-28 19:32 | 研究以外の日々 | Comments(0)

秋本番

日中は暖かくても朝晩が冷える季節になりました。
10月は、後期の授業が始まり慌ただしいだけでなく、先生方は科学研究費補助金の申請に追われ、学生は(特に修士の学生は)報告会に追われ、皆本当に忙しそうです。

このような時期は非常に風邪をひきやすくなります。我が研究室も、声変わりがおこっている人が数名002.gif。ハスキーでかっこいいとは言えない声ですね。

鉄格子に挟まれて、指負傷者も一名。

皆忙しい時期、自分の体は大切にしましょうね。

急いでいても一呼吸。美味しい秋の食材を食べて元気になりましょう001.gif
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by fujii-group | 2008-10-22 20:38 | 研究以外の日々 | Comments(0)

 我々の系の先生方は身体運動演習という実技授業を担当しております。この授業は、自分の体力や体の状態(脂肪量や筋肉量)を知った上で、スポーツを行う楽しさを身につけ、体を生涯的に動かしていく必要性を実感する目的で行われるもので、これまでの高校や中学の体育とは全く異なるコンセプトをもっております。自分の体の状態を知るために授業の始め3時間は体力測定や、身体測定を行います。この中の項目にある、脂肪量の測定が、特に女子学生の関心をあつめておりますが・・!

体脂肪計を測定することは、簡単なことではありません。体の中の脂肪量を全部測定するなんて、実際に解剖するか?病院にあるPETやDEXAという機械を使う必要がありますから。
しかし、最近は簡便に体脂肪を知る方法としてインピーダンス法を用いた体脂肪測定機能付き体重計があります。授業でもこの体重計を使う方法と、皮下脂肪の厚さを測るキャリパー法の両方を用いて体脂肪量を測定します。しかし、やはりこれらの方法はそれぞれ問題がありまして・・・

たとえばインピーダンス法
これは、微弱な電流を体に流すことにより、その抵抗(脂肪は電流を通しにくいために、抵抗が大きくなる)を求め、身長・体重などの値から、体脂肪がより正確にでるように、体重計にインプットされた計算式により体脂肪を測定する方法です。しかし、機械によって性格が違うこと(会社が違うとその計算方法が微妙に違います)、また抵抗は体の状態(測定する時間帯や水分量など)によって影響されるため、同じ人でもまったく違う値で出ることがあります。また、筋肉量が極度に多いアスリートなどは、機械に入力されている計算式の適用ができないために大きくずれるということもあります。

 つまり、間接的な測定方法は、「間接」ということを忘れてしまうと、とんでもない誤解を生むことになるのです。ちょっと運動したぐらいで5%も脂肪量が変わることはありません。変わったのは測定の機械や、体の抵抗により計算された値が変わっただけです。

 適切な知識を持つことは、自分の体の状態をよく知る上でも非常に重要なことなのです。
学生は、このようなことを実際に学んで、レポートにまとめる必要があるため、真剣に?でも楽しそうに測定に励んでおります。

みなさん、「バナナダイエット」が流行っているからと言って、決して「バナナの大量購買い」に走るような間違った人にはならないでくださいね。
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by fujii-group | 2008-10-18 10:59 | 研究以外の日々 | Comments(0)

今年はノーベル化学賞に、GFPタンパク質の発見者が選ばれました。生化学の研究者でGFPという言葉を知らない人はいないくらい有名なものです。
GFPは何に使うのでしょうか?

たとえば、Aさんが骨格筋に発現しているある機能不明のタンパク質Rの解析していたとします。Aさんは動物の行動を詳細に調べた結果、タンパク質Rの機能が瞬発力や、無酸素運動の能力に関連していることに気づきました。Aさんは

「このたんぱく質Rをたくさん発現しているマウスは100mを10秒で走るのではないか?」
と考え、この推察を実験的に証明しようと試みます。

そこで、普通のマウスにタンパク質RをコードするDNAを外来的に筋肉に注入します。このDNAにはGFP遺伝子を結合させ、筋肉に外来的にDNAが入り、タンパク質として発現する時に体内でGFPが発現するように細工します。そうすると、筋肉に紫外線を当てただけで、タンパク質Rが問題なく過剰に発現したか、GFPの光で調べることができるのです。
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Aさんは無事両手両足にタンパク質Rを過剰に発現したマウス作成に成功して、その運動能力を調べ、100mを10秒で走ることを確認し、自分の推察が正しかったことを証明したのでした・・・(すべてフィクションです。そんなタンパク質存在しないですし、科学の世界ではこれだけの実験でタンパク質Rの機能を証明したことにはなっておりませんので悪しからず・・・)

というように、GFPを用いて様々な応用実験が行われております。

我々が、何の疑問も持たずに使っているものが、コツコツと100万匹のクラゲを集めることによって発見されていたなんて想像したことはありませんでした。
科学とは、このような地道な努力から生まれるのですね。
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by fujii-group | 2008-10-10 18:45 | 研究に関連する話 | Comments(0)

ノーベル賞の発表

 先日ノーベル医学生理学賞と物理学賞が発表されました。生理学・医学賞はHIVウイルスに関連した研究でリュック・モンタニエ氏、フランソワーズ・バレシヌシ氏、子宮頚がんに関する研究でラルド・ツア・ハウゼン氏に贈呈されました。
また、物理学賞は(受賞した内容が難しすぎて理解できないのですが)、南部 陽一郎氏、小林 誠氏、益川 敏英氏へと送られました。三氏とも日本の大学を出られた方です。
各氏は新聞社の取材に対して、心にしみいる言葉を残しております。以下、藤井教授が抜粋してくれました。

小林誠氏
素粒子論の醍醐味は「法則があって、その帰結を求めるのではなく、
法則そのものを見つけること」。「自分が想像したことを実験でチェックし、
矛盾の有無を確かめ、パズルを解いていくやりとりが面白い。想像力の
限界を試されている感じ」なのだという。(産経新聞)


益川敏英氏
「自分としては大してうれしくない。社会のお祭り騒ぎだ」と
科学者らしく冷静に“分析”。 (* 科学者としてみれば)最も
うれしかったのは平成14年に理論の正しさが実験で証明された時で、
それに比べればノーベル賞は「世俗的なこと」と照れたように
白髪に手をやった。* (カッコ)内は朝日新聞からの抜粋を藤井が挿入

南部陽一郎氏
「研究は汗と不満と甘い夢でなり立っている」。エジソンに
あこがれた科学少年の夢は大きく結実した。


このような気持ち・心意気、我々も持ちたいものです。
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by fujii-group | 2008-10-08 18:51 | 研究に関連する話 | Comments(0)

おしらせ2つ

お知らせが二つあります。

To大学院入試を考えている方
大学院入試前期は逃したけど、やはり後期は受けてみようと考えている方。

第3回 大学院入試説明会
11月29日(土)13:00~ 南大沢キャンパス 12号館 208教室

で開催されます。

To学内の学生さん
学内の学生さん、入ってから人間健康科学研究科に興味がでてきたが、自分は他学部なので・・・とか、いろいろ迷った末、違う学部に在学するが、実は身体とか健康について学びたいという意欲をお持ちの方。本学校には副専攻というコースが用意されており、自分の専攻以外に別の専攻を取ることができるのです。その副専攻コースを人間健康科学研究科が提供しております。
副専攻といっても聞きなれないし、なんだかよくわからない・・・・。履修にはどうすればよいのでしょう?という方。近く説明会があります。

副専攻コース履修ガイダンス(後期)を10月10日(金)15-16時、1号館202教室
興味をもたれた方、是非聞きに来てみてください。
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by fujii-group | 2008-10-06 08:44 | お知らせ | Comments(0)

研究室の棚

実験室はいつもきれいである必要があります。使う器具や、物が多い上に、様々な人が出入りするので、繁雑にしておくと、どこに何があるのかが、わからなくなってしまいます。
そのため、実験室内では棚が重要です。いろいろな所に様々なサイズの棚を置いて、実験用具を取りやすく、整理しております。b0136535_18435029.jpg
最近、さまざまな研究室が共同で使用する動物の飼育棟に、新たに棚を置いて`物を整理することにしました。棚は、他研究室からのいただきものです。この作業、やはり力が必要なのです。しかし、うちのラボは問題ない!すごい剛腕ぞろいなのです。私は「これお願い」と言うだけで、いつの間にか右の写真のようになるのです。

彼らの厚さをみてください。管理人が、あまりにも細く見えますが、それは、二人の腕が恐ろしいほど厚いからです。ちなみに二人はボディービルダーです。
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by fujii-group | 2008-10-03 18:46 | 研究に関連する話 | Comments(0)

分子生物学、運動生化学、生理学研究、の日々
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