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Cardiac macrophage migration inhibitory factor inhibits JNK pathway activation and injury during ischemia/reperfusion.
J Clin Invest. 2009 Dec;119(12):3807-16.
Macrophage migration inhibitory factor (MIF)は細胞内シグナル経路を調節する炎症促進サイトカインである。MIFは心筋細胞に発現し、虚血の間、AMPKを活性化することによって心臓の損傷を制限する。
再かん流障害はストレスキナーゼであるJNKの活性化を部分的に介している。しかし、この時MIFがJNKを調節しているかはわかっていない。筆者たちはマウスの心臓における虚血/再かん流(IR)間のJNKの活性化や心臓損傷の制御におけるMIFの役割を検討した。
単離してかん流したMIFノックアウトマウス(Mif–/–)の心臓はワイルドタイプのマウスの心臓と比べて IR後、JNKの上流調節因子であるMAPK kinase 4のリン酸化増加による収縮機能障害、ネクローシス及びJNKの活性化をより促進した。これらの影響はrecombinant MIFを再かん流間に添加することによって抑制された。この事は再かん流間のMIFの欠如は損傷を悪化させるということを示唆している。
活性化したJNKはBCL2-associated agonist of cell death (BAD)のリン酸化の制御によってアポトーシス促進的に働き、この効果はIR後のMif–/–の心臓で強まった。同様のMIF欠如の有害な影響はin vivoでのMif–/–の冠動脈閉塞/再かん流後に見られた。
重要なことに、過度のJNKの活性化は最も低い程度のプロモーター活性をもつMIF対立遺伝子をホモでもつヒト線維芽細胞の低酸素/再酸素負荷後にも見られた。
これらのデータは内因性のMIFが再かん流間のJNK経路の活性化を抑制し、損傷から心臓を保護しているということを示唆している。これらの発見は低発現性のMIF 対立遺伝子をもつ患者にとって臨床的な意味を持っている。